季節の変わり目は肌トラブルが多発!皮膚科・美容皮膚科医のおすすめ対策法とは?
季節の変わり目は肌トラブルが多くなり困っていませんか。なんだか最近ズボンを脱いだら白いポロポロがつく・・。
手に痒くて赤いぽつぽつが・・・。
これって乾燥が原因なんです。
皮膚は体の最外側に位置するため、外界の変化を直接受けることになり、とくに気温や湿度により変化を生じます。
皮膚の表面は表皮という細胞群で構成されており、表皮の一番下に始まる基底細胞は、新陳代謝により徐々に外側に向かい移動してゆき、最終的に角質細胞になります。これはいわゆる垢と呼ばれるものです。
角質細胞間にはわずかな隙間があり、そこにはセラミドなどの接着物質が存在することにより互いに密着しており、外界の異物は表皮から容易には入り込めない仕組みとなっています。
このような防御システムにより、水虫の白癬菌や化膿を引き起こす細菌、また接触皮膚炎の原因となるかぶれの原因物質の侵入を防いでいます。
ところが皮膚が老化すると、セラミドなどが減少し、このレンガ状の積み重なりが乱雑となり、隙間が広がってきます。そのために外観上は皮膚表面に乾燥が生じ、毛羽立ったようになり、鱗屑という脱落しきれない角質が中途半端に付着した状態を生じます。いわゆる「粉がふいたような」と表現される症状です。
このような乾燥性皮膚は、加齢による変化として普通に見られる症状であり、とくに湿度の低下する冬季には悪化することになります。その結果として、湿疹性変化が生じるとともに痒みも伴うようになります。
当院では冬季にこの症状で受診される方がたくさんおられます。すでに湿疹症状を伴い受診されることが多いため、当院では保湿剤+副腎皮質ホルモン剤の混合軟膏を用い治療しており、高い効果が得られています。
なお、強い痒みを伴う場合は、必要な期間だけ抗ヒスタミン剤という痒み止めの内服薬を併用することもありますので是非ご相談くださいね。